がん患者歯科医療連携登録医院になりました。
このたび当院は「がん患者歯科医療連携登録医院」として登録されました。昨年より国立がん研究センターと日本歯科医師会が連携し、がん患者様に対して術前に口腔ケアや歯科治療を行うことで、口腔内の合併症を予防・軽減し、がん患者様のQOLの向上を高めることを目的とした事業を積極的に行っております。
がん患者様は手術・化学療法・放射線療法により、お口の中に特有の症状が見られます。ヒリヒリ感や乾燥感、口内炎の発生など通常では起こりにくいような様々な症状が起こります。
また外科手術と合わせた化学・放射線治療により体の免疫力が低下し、抜歯や歯周病の治療が非常に難しくなります。虫歯や歯周病の治療はがん治療前、もしくはがん治療期間中の寛解期(症状が安定している時期)に治療を行っておくことをぜひお勧めいたします。
このような症状でお困りの方は、ぜひお気軽に当院にご相談ください。
親知らず
一般的に上下左右の顎の一番奥に4本生えてきます。生える時期はほかの歯より遅いので、十分なスペースがなく、中途半端に生えてきたり、また逆にお口の中に出てこなくて完全に埋まったままの場合もあり、人それぞれです。中途半端に出てきた場合、歯磨きができずに虫歯になったり歯周病の原因になったりといろいろなトラブルを引き起こすことが特徴です。
虫歯になった親不知を放っておくと手前の歯に虫歯が移ったり、歯周炎のままほおっておくと炎症がさらに広がりほほが大きく腫れてお口が開かなくなったりすることもあります。
もちろん、必ず抜歯しなくてはならないというわけではありませんが、いろいろなトラブルが起きることを考えると、時間的・精神的に余裕がある時に抜歯をしてしまうことをお勧めします。当院でも親不知の抜歯は行っておりますので、お気軽にご相談ください。
ただ、中には当院では対応が難しい場合もありますので、必要であれば提携している口腔外科へのご紹介をさせていただきます。
顎関節症
- 口を開け閉めするときにポキポキ音がなる
- 大きく口をあけると顎が外れそうになる
- かみしめると耳のあたりに痛みが走る
などの症状はありませんか?
顎の関節は耳の穴の前にあり、痛みが出ると耳の症状と間違いやすく、耳鼻咽喉科で診察を受けても異常がない場合があります。このような場合は顎関節症の可能性が高いです。
顎関節症は急性期には痛みが伴いますので、緊急の場合は筋肉の緊張をほぐすお薬やレーザー治療が効果的です。慢性的な症状の場合、日常生活での注意と予防が非常に重要ですので、お気軽にお申し出ください。
ドライマウス(口腔乾燥症)
「口が渇くのだけれど…」
最近このような症状で悩んでいませんか?
それはドライマウス(口腔乾燥症)という症状です。
ドライマウス(口腔乾燥症)とは唾液の分泌量が何らかの原因で減少し、また質が変化することにより、口の中が渇く状態のことを言います。
同じ病気にかかっているのは自分一人だけでなく、多くの人が同じ悩みを持っています。病気をうまく手なずけ共存して、生活の質を上げ、できることは何でもやってみるよう心がけましょう。原因は様々で、すぐに直す方法はまだ見つかっていませんが、個々の症状を取り除いたり抑え込むことは十分にできます。
主な症状
- 口臭がきつくなる
- 口の中がネバネバする
- 食べ物が呑み込みにくくなる
- 話しにくくなる
- 入れ歯がうまく合わない
- 口内炎ができやすい
- 口唇や口角がひび割れる
- 味覚がおかしくなる
- 舌が痛い(舌痛症)
- 夜起きて水を飲みたくなる
唾液は健康状態に非常に深くかかわっています。1日に1.5ℓほど分泌される唾液はお口の中を潤すだけでなく、細菌の増殖を抑え、抗菌・免疫・食物消化・粘膜保護などの作用があり、口臭や虫歯、歯周病など様々なトラブルから私たちを守っています。しかし、糖尿病やがん治療(放射線治療)、服薬などがあると唾液の分泌量が減ってきて、お口の中にドライマウスという症状で現れてきます。
主な原因
- 膠原病(シェーグレン症候群、リウマチ)
- がん放射線治療
- 加齢
- ストレス、喫煙、飲酒
- 口呼吸・開口傾向
- 脱水状態・発熱
- 薬の副作用
(抗不安薬や利尿剤、ヒスタミン剤など様々な薬が口腔乾燥を引き起こす可能性があります)
お口の中の乾燥状態が続く場合、病気の重要なサインである可能性もありますので、お気軽にご相談ください。
ドライマウス研究会会員・認定医取得
当院ではドライマウス研究会認定医の資格を持つドクターが対応しております。ドライマウス患者様友の会もございます。ご興味のある方は是非ご相談下さい。
腫瘍(口腔がん検診)
お口の中には様々な種類の腫瘍ができます。硬いしこりのようなもの、口内炎のようなもの、柔らかいおできのようなもの、など様々な形が見られます。
良性のものであればそれほど心配はありませんが、悪性の場合は迅速な対応が必要となります。定期的に健診を受け、早期発見・早期治療をぜひ目指しましょう